★7月31日 
Wednesday, July 31, 2013, 09:47 PM
久しぶりに学生と法廷傍聴をしました。学生さんは全て外人です。
刑事の法廷と民事の法廷とでは、尋問の手法が大違い。もっとも、小さな法廷の普通の刑事は民事とさほど違いません。

何が違うかというと、刑事はシナリオの棒読みみたいな尋問なのです。何しろ傍聴席が一杯で、皆から見られているものですから、検事はしっかりシナリオ状のものを作ってくる。それを読んでいるわけです。
あれじゃ真実の解明にはならないんじゃ、と思いました。

問題は、司法の世界でそれなりに優秀と思われている人たちの中にこうした傾向があることです。これは民事の巨大事件を扱う弁護士の中にも見られます。

要は、正解を出せ、という教育の成果でしょうか。
かつて、世界的に有名な大空のサムライ坂井三郎さんと何度も話をしていて、人間の社会というか、私の職業は、戦闘機のバトルの世界と同じだな、と思ったことがあります。縦横高さの三次元に時間という四次元目が加わり、それに意志力というものが加わる。
その中で瞬時に計算して次の手を出して行く。間違えたら修正する。そういうことで良いのであって、その方が総合的にみて良い結果になる。

学生の意見もそうでしたし、それが外人で、しかもクレバーなことに、ちょっと我が国の未来に危惧を覚えました。

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★7月6日 
Saturday, July 6, 2013, 11:18 PM
また少し開きました。ただいま、リニューアル中のせいです。
で、この間の話題は、エジプトの話など色々ありますが、1つ、武士道に関わるものとして、富士山の世界遺産登録があります。
私に言わせると、世界遺産になろうがなるまいが関係ないよ、と思っていたところ、事は意外な所に発展。

というのは、あれのおかげで富士講が見直され、御師などが再び見直されている、という報道があったからです。

御師は、富士講や伊勢信仰の、いわばお札を配ったり、参拝者の世話をしたりという役回りの役職ですが、新しい武士道の主唱者ともいうべき水戸黄門は、これを整序されないものとして嫌いました。何より、神仏習合であったり、伊勢という皇室の世界に庶民が入るのを嫌ったのです。

でも、お伊勢信仰という庶民の力を押しとどめる事はできませんし、富士信仰が復活するという事は、神仏習合になるという事です。
そしてこれは約1000年に渡る日本人の祖先の信仰のあり方そのものであったわけで、まさに先祖に帰るものです。

世界遺産登録という意外な事から、我々の先祖のあり方に目が開かれれば面白いなと思っています。

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★6月23日 
Monday, June 24, 2013, 12:55 AM
トルコとブラジルの騒動は、何日か前に書いたことを裏書しています。

オリンピックなんかよりも大事なものがある、という当たり前のことを言っているトルコの青年の言葉に共感を覚えました。

ブラジルにしても、元々お金がないことを前提に、誰でもどこでもできるサッカーが強くなったのに、ちょっとお金ができたからとて、豪華スタジアムではやりきれない人も出てくるでしょう。

トルコの沈黙の抗議も考えさせられます。自由のための戦い方の一つとして。

こんな具合に色々なところで怒りが爆発している今、日本では、むしろ自由があって、色々な不正があることにアクセスできる社会なのに、国民はちっともそれを知ろうともせず、是正する動きや投票に向かわず、いわばポピュリズムで大きく振れる。
極めて不健全な姿ではないか、という気がします。

世界的見地から色々なことを考える。 「東方からの見聞録」
http://kamura-lu.jp/


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★6月17日 
Monday, June 17, 2013, 09:37 PM
飛行機が空港に降りてスポットに近づいた時、驚きの現象がありました。
地上勤務のマーシャラーと言うそうですが、飛行機を誘導する張本人、あるいはその側の人物かもしれませんが、ヘルメットをかぶったまま、飛行機に向かって深々と90度の礼をしたのです。

確かに近頃、JALのビデオに「礼」なんていう文字も見えますが、話が違うでしょう。乗客の安全を守ることが第一の人間たちは、挙手の礼、いわゆる敬礼をすべきであって、こっちを見ないで下をみるなんていうことは、何の「礼」にもなりません。いつも私が新幹線の車掌さんについて書くとおりです。

そう言えば、離陸の時も地上の職員がボウフレみたいな調子で送ってくれましたが、はき違えてはいけません。優しいこととけじめは違います。

こういう傾向は、すっかりこの国のあらゆるところに根付いてしまっているようで、困りものです。

世界的見地から色々なことを考える。 「東方からの見聞録」
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★6月16日 
Sunday, June 16, 2013, 10:12 PM
トルコに行ってきた友人の話では、イスタンブールの旧市街はどおってことない静けさとか。もちろん、そうだろうとは思うものの心配です。地元の青年がテレビで言っていたとおり、オリンピックなんてどうでもいいことです。
先進国に近くても、それくらい厳しい人間の営みがあることを日本の若者は知るべきです。
それは、自然現象ではなくて、人間が行っていることなるがゆえに始末が悪い。ま、今の状況も民主主義がもたらしたこと、と思うと、やはり民主主義の前提には相当な勉強が必要だなとつくづく思います。ケマル・アタチュルクがABCを噛んでふくめて教えてたような。

ところで、変なニュース。日本の刑事司法が中世と同じと言ったとか言わないとかで、日本の大使がシャラップと。
私に言わせれば、この博物館にあるように、日本の中世のシステムはよかった、今とは違う一種の陪審まであった。死刑も長いことなかった。ヨーロッパの中世の方が怖い刑とかが多かった、なんてことになるんですが、大使も何にも知らないし、今のシステムの「本質的」問題点には一向気がついていないので、まるっきり滅茶苦茶な議論。
本当に困ったことです。

世界的見地から色々なことを考える。 「東方からの見聞録」
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★6月6日 
Thursday, June 6, 2013, 11:55 PM
今日は宇都宮に行きました。この宇都宮、鎌倉にも故地がありますが、葉隠の佐賀とも大変近い関係にあります。
宇都宮氏が鎌倉時代に肥前周辺に下向したことから、今も多くの宇都宮さんがいるわけです。

宇都宮太郎大将もその一人です。陸軍のいわゆる佐賀閥でしょうが、荒木貞夫、真崎甚三郎両大将の庇護者。宇都宮大将の息子さんが宇都宮徳馬さん(自民党衆議院議員。私の恩師がその顧問)。そのまた従兄弟みたいな関係に5・15事件の三上卓さん。などなど。第二次大戦の頃、この人々は佐賀に集い、私の祖父もその一人でした。真崎甚三郎日記の主要登場人物です。

この人々を表す言葉に大アジア主義が。
いわゆる侵略とは反対の意味で、この主義がもう一度この人々の正当な評価とともに顧みられることが絶対に必要であると思っています。
その意味からは、その辺の本は全く役立たずで、自分が少しでも経験したことから膨らまして考えないと、とんでもない勘違いに陥ると思っています。

世界的見地から色々なことを考える 「東方からの見聞録」
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★6月5日 
Wednesday, June 5, 2013, 11:25 PM
心配していたトルコがちょっと困った状態に。
日本人だったらオリンピックができなくなっちゃうんじゃないか、なんてところに頭が行くかもですが、当地の人はそれどころではないでしょう。やはり日本は平和ボケです。

下のサイト「東方からの見聞録」にアタチュルク廟の写真を貼ってあります。

トルコ族は古くは突厥。日本と同じく元々姓はなく、トルコ語の並び方も日本と同じとか。

昭和初年に日本が影響を受けたケマルアタチュルクの改革が後退しないよう切に祈りたいと思います。

世界的見地から色々なことを考える 「東方からの見聞録」
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★6月4日 
Tuesday, June 4, 2013, 09:04 PM
世界を400回以上めぐり歩いたというKさんとの話は面白いものでした。
やはり視野が広いということは良いことです。

そして、深謀遠慮という言葉は大事でしょう。特に政治家には。

しかし、深謀遠慮のためには勉強が必要です。その勉強とは、何かの知識を仕入れるということではありません。何かを生み出すということです。
その方は、その昔、湯川秀樹博士にも会われたそうですが、湯川博士も正にそう言われていたそうです。

そこへいくと、最近の教育には創造性ということが相当欠けているような気がします。

世界的見地から色々なことを考える 「東方からの見聞録」
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★5月30日 
Thursday, May 30, 2013, 09:34 PM
どうも、「武士道」なるものをランニングしていくことは難しいもので、特に、世界的にみると、アジアでは軍国主義と誤解されてしまう傾向があります。

だからこそ、真の武士道が大事ですが、これも、例えば川島芳子のいう武士道の場合、その中味は立派ですが、彼女の置かれた立場と経歴から、これまたあらぬ誤解を生みます。
しかも、最近の世間の雰囲気は、ますます誤解を増殖する傾向にあります。

で、ちょっと前から構想し、ボツボツ始めていた「東方からの見聞録」のURLを下に掲げます。この博物館に対する誤解を解くという意味よりも、もちろん、積極的にお客様の視野を広げていただく意味が強いものです。

世界的見地から色々なことを考える、「東方からの見聞録」
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★5月26日 
Sunday, May 26, 2013, 08:54 PM
今日は、海兵出身の大先輩に会い、その頭脳明晰かつ人格の立派なことに改めて感動しました。

そして、もっと若い私の年代で、中近東に長く滞在された方にも会いました。その方の話の始まりは、ミナレット(塔)から一日何回も流れるお祈りの話でした。
私も、あの辺りに行ってみて、あちらのミナレット、こちらのミナレットから一斉に流れてくるお祈りの声(スピーカー)にはびっくりしました。
しかし、そのような世界なればこそ、ケマル・アタチュルクの行ったトルコの政教分離には、正に感動します。彼こそ、アジア最大の偉人ではないかとさえ思います。

アンカラのアタチュルク廟には、彼の行った事績が写真などで説明してありますが、女学生がブルマーをはいて腿を出しての軍事訓練をしていた写真には驚きました。やっと最近、スカーフをしてオリンピックに出ている国もあるのに。

昭和の初めには、橋本欣五郎大佐など、ケマル・アタチュルクの影響を受けた人物がいたせいか、日本でも似たようなスタイルでの訓練は行われたようですが(母の世代)、ところは中近東です。ケマルパシャがケマル・アタチュルクになったのも、彼が姓という制度を作らせたからですし、文字のABC化、トルコ帽、スカーフを取らせること、などなど驚くばかり。

そういうトルコの素晴らしさに目がいかず、過日のようなことを言う東の首長にもやれやれという感じです。

いわゆるエライ人になってしまうと、実態を見るのは難しいということでしょうか。
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